緊急避妊薬ノルレボを市販薬に!ブログアーカイブ17

【記事番号】No.17
【タイトル】服用が24時間遅れる毎に妊娠確率は3倍(市販薬化が必要な理由その1)
【URL】https://ec-otc.blogspot.com/2014/11/24.html?m=1
【投稿日】2014年11月6日木曜日
【全文アーカイブ】
服用が24時間遅れる毎に妊娠確率は3倍(市販薬化が必要な理由その1)

モーニングアフターピル(略してアフターピル)は、日本語にすれば「翌朝ピル」です。
夜の避妊失敗に対して翌朝緊急避妊薬を服用すると妊娠確率が低くなる、
との経験知からこの名が生まれました。

避妊失敗から服用までの時間と緊急避妊の効果の関係は、
1998年の研究で科学的に明らかにされました。
Randomised controlled trial of levonorgestrel versus the Yuzpe regimen of combined oral contraceptives for emergency contraception. Lancet. 1998;352(9126):428–33.
この研究は、経験知が正しかったことを証明しました。(注1)
研究を基にすると、ノルレボと同じ成分の緊急避妊薬では、
①0-24時間の服用 95%の効果
②25-48時間の服用 85%の効果
③49-72時間の服用 58%の効果(注2)
でした。

Screenshot

ここでいう緊急避妊薬の効果とは、
100人中8人が妊娠すると0%の効果、
0人が妊娠すると100%の効果として算出したものです。
(1回の無防備な性交渉で妊娠する確率は8%)

避妊効果の数値を妊娠確率に戻すと次のようになります。

①0-24時間の服用 0.4%の妊娠確率 【計算式 8%×(1-0.95)】
②25-48時間の服用 1.2%の妊娠確率 【計算式 8%×(1-0.85)】
③49-72時間の服用 3.84%の妊娠確率(注2) 【計算式 8%×(1-0.58)】 

1日服用が遅れると妊娠確率は約3倍になり、
1日目の服用と3日目の服用を比べると妊娠確率は実に9.6倍も高くなります。

Screenshot


Piaggio G, von Hertzen H, Grimes DA, Van Look PF.
Timing of emergency contraception with levonorgestrel or the Yuzpe regimen.
Task Force on Postovulatory Methods of Fertility Regulation.
Lancet 1999;353:721.ほかを基に作成

緊急避妊薬ノルレボは避妊失敗後できるだけ早く、
可能であれば24時間以内の服用が望ましいものです。
ノルレボが市販薬であれば病院が休みでも、
避妊失敗の翌日にドラッグストアで購入できます。
ノルレボの価格が手ごろであれば、
いざというときのために事前に準備しておくこともできます。

ノルレボ服用時間が24時間遅れると妊娠確率は3倍=300%上昇。計算上1時間遅れる毎に妊娠確率は4.7%上昇する。ノルレボの服用は早ければ早いほどよいの意味。
— ピルとのつきあい方(公式) (@ruriko_pillton) 2014, 11月 7

ノルレボ服用時間が1時間遅れる毎に妊娠確率は4.7%上昇する。それでもノルレボの市販薬化は必要ないというなら、その理由を聞きたいものだ。
— ピルとのつきあい方(公式) (@ruriko_pillton) 2014, 11月 7

服用が24時間遅れる毎に妊娠確率は3倍(市販薬化が必要な理由その1) http://t.co/gFZsAfUoWV この事実がばんばん広まったら、市販薬化は必要という声が大きくなると思うんだけど。
— ピルとのつきあい方(公式) (@ruriko_pillton) 2014, 11月 7
(注1)1998年論文は、レボノルゲストレル緊急避妊薬の効果を過大に評価しているとの批判があります。
しかし、性交渉から服用までの時間が遅くなれば遅くなるほど効果が低下する、との結果は揺らいでいません。
(注2)1998年のオリジナル論文では、49-72時間の服用について、187人中5人が妊娠したとして妊娠率2.7%と記されています。しかし、その後の検討により、現在では3.84%の妊娠率(58%の効果)とする数値が一般に使用されています。

Unknown 時刻: 22:50

【補足(私)】
ここでは「時間」をめぐる政治が、極めて冷静な数値で可視化されている。1日遅れるごとに妊娠確率が3倍、1時間ごとに4.7%上昇という具体的な数字は、「受診制限」や「高価格」が、単なる運用問題ではなく、妊娠リスクの意図的な増幅であることを示している。時間=アクセス権という軸で読み直すと、日本のノルレボ政策がいかに女性の身体に一方的な負債を背負わせていたかがよく分かる。

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